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カール・ハイドとリック・スミスによるテクノ・クラブミュージックユニット。96年に公開された映画"トレインスポッティング"に「Born Slippy Nuxx」が起用され、一躍有名となる。以後リリースされた2nd「弐番目のタフガキ」、3rd「Beaucoup Fish」と着実に評価されていき、現在クラブシーンの中心的存在となっている。

Discography

1993
Dubnobasswithmyheadman 1st
1996
Second Toughest In The Infants~弐番目のタフガキ 2nd
1999
Beaucoup Fish 3rd
2000
Everything, Everything live
2002
A Hundred Days Off 4th
2007
OBLIVION With Bells 5th
2010
Barking 6th
Everything, Everything
1.Juanita~Kiteless
2.Cups
3.Push Upstairs
4.Pearls Girl
5.Jumbo
6.Shudder~King of Snake
7.Born Slippy Nuxx
8.Rez~Cowgirl
00年発表
 日本のフジロックを含む、各国で行われたフェスの音源を編集したライブアルバム。ライブパフォーマンスに定評があるだけに、このライブ音源の素晴らしさは今更語るまでもないかもしれない。最も油が乗っていた時期に繰り広げた、最高のライブパフォーマンスが詰め込まれた名アルバム。会場の熱気を存分に味わえると同時に、原曲を軽く超えてしまったそれぞれの音源。選びぬかれた楽曲群は、まるでベストアルバムの様相を呈しており、本作はアンダーワールド並びにクラブミュージックにおける必聴盤と言える。

 熱いクラブビートと透き通ったシンセの心地よさ、カールハイドの冷めたヴォーカル。宇宙空間に飛び出したと錯覚させるサウンドの中をオーディエンスの歓声が飛び交い、会場の熱気を感じさせる。前半はど真ん中のクラブサウンドで大いに盛り立て、中盤の#4「Pearls Girl」、#5「Jumbo」辺りで会場を心地よい空間に変貌させていく。そして後半は、#7「Born Slippy Nuxx」、#8「Rez~Cowgirl」と、涙モノの名曲が待ち受ける。アンダーワールドの代表曲で構成され、ライブ音源の素晴らしさも相まって、隙がほとんど見当たらない作品。個人的に特に好きなのは#4と#5。会場のノリを意識したアレンジも素晴らしいが、両曲とも清涼感のあるシンセがとてつもなく気持ち良い。#5に関しては、音の中に身体が溶け込んでいくかのような錯覚を覚える心地よさ。

 彼らの作品はいくつか聴いてきたが、結局行き着くのはこの作品。本作を聴いてしまうと、オリジナルアルバムが未完成品に聴こえてしまうのだから恐ろしい。彼らのファンならば、病みつきになることは間違いない。新規のリスナーにも親しみやすく、クラブミュージックの入門に勧めたい一枚。因みに本作は、同名のライブDVDが存在し、そのライブ映像と合わせて見るとより楽しめる。気持ち良さそうな顔で歌って踊るカール・ハイドや、差し込まれた美しい映像を見ることにより、本作はより輝きを増すだろう。