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Slowdiveは、昨今のシューゲイザーバンドのみならず、エレクトロニカやアンビエントミュージックにも少なからず影響を与えたとして、現在再評価がなされているバンドです。その証拠に、彼らからの影響を公言するアーティストが出てきたり、Slowdiveの曲をカバーしたコンピレーションアルバムが出たりなどしています。シューゲイザーの再評価の波を一番に受けているアーティストと言えるでしょう。

しかし当時の彼らの評価と言ったら酷いもので、シューゲイザーバンドの一派とばかり見られていたらしく、アルバムも1stの「Just for a Day」のみにしか注目されなかったそうです。以降にもとてもクオリティの高い作品を作り上げているにもかかわらず、そこに見向きもしなかった評論家はなんと哀れなことでしょう。

こういった低評価が続いたためバンドは95年で早くも消滅してしまいます。

Discography

1991
Just for a Day 1st
1993
Souvlaki 2nd
1995
Pygmalion 3rd

Just for a Day
Just for a Day
1.Spanish Air
2.Celia's Dream
3.Catch the Breeze
4.Ballad of Sister Sue
5.Erik's Song
6.Waves
7.Brighter
8.The Sadman
9.Primal
91年発表
Slowdiveの1stアルバム。デビュー作にして早くも注目され、たちまちヒットを記録した作品。他のシューゲイズバンドが荒々しい轟音を強調していた中で、とても耽美なサウンドを追求していた彼ら。耳元をシュワーと通り抜けていく優しい轟音や耳をキーンと劈くフィードバックノイズ。耽美なメロディにエコーが掛かりまくり、いつまでも鳴り渡る残響音…。彼らの奏でるサウンドはどこをとっても幻想的で耳に優しく、体を仰け反りたくなるほどの陶酔感を味わえる。エコーの掛かりまくったサウンドに関しては、地の果てまで響いていくような感覚で、聴き手は無限の想像力をかき立てられる。個人的には天上界から暖かい光が振りそそぐのが見えるかのようだった。

スロウダイヴの魅力が凝縮されたような名曲Bや、どうしようもない絶望感が漂うGが特に好き。インストも含め、どれもクオリティの高い音作りがされているため、9曲といえども十分満足できる作品。因みに、曲のタイトルも「Dream」「Breeze」など、サウンドの雰囲気が現れたキーワードが含まれているのが良い。

以降の作品では口ずさめる楽曲やロックテイストが含まれた轟音度の高い楽曲が増えてくるのだが、本作は穏やかに聴かせる楽曲が多いということで、サウンドの海に体を委ねるようにして聴けると良いなと思う。そして本作はシューゲイザーの代表作として語り継がれている作品の一つ。最近再発されたモノにはアルバム未収録の名曲「Morningrise」がボーナストラックとして収録されているので、そちらも要チェック。
Souvlaki
Souvlaki
1.Alison
2.Machine Gun
3.40 Days
4.Sing
5.Here She Comes
6.Souvlaki Space Station
7.When the Sun Hits
8.Altogether
9.Melon Yellow
10.Dagger
11.Some Velvet Morning *
12.Good Day Sunshine *
13.Missing You *
14.Country Rain *
93年発表
Slowdiveの2ndアルバム。繊細で幻想的なサウンドを徹底的に追求した前作が評論家の間で評判となり、早くも好評を博した。本作は前作の内容を継承し、且つそれらをさらに煮詰め、推し進めることに成功。二枚目にしてバンドの集大成ともいえる作品を生み出したのである。

前作の高評価でシューゲイザーブームの代表的存在になりはしたが、それがかえって本作の評価を落としているような気がしてならない。というのも、本作が発表された93年というのは、既にブームが終焉の道を辿っていた頃である。ブームを担っていた他のバンドは、試行錯誤を繰り返しながら作品をリリースしたものの、世間の目は冷ややかだった。スロウダイブも例外ではない。特にブームの流れを大いに汲んでいる本作は尚更である。時代錯誤の作品と見られて無視されるのはあまりにもったいない。

それでもバンドは、デビューから解散に至るまで音楽性を大きく脱却させるようなことはせず、徹底して耽美なサウンドを追い求めた。いつまでも鳴り渡るギターの音色と、凍てつくような世界を形成するノイズ。彼らが作り上げたサウンドに浸っていると、白い吐息が漏れてしまいそう。あえて前作との相違点を挙げるならば、音の厚みが増したことや曲の構成のシンプルになったこと。特に轟音をサウンドとして取り入れることに躊躇がなくなっているというのが大きい。迫力のあるギターノイズに、深いリバーブを何層にも重ねたメロディ。それらのサウンドはお互いを抱合し絡み合っている。この神々しい雰囲気は、他のジャンルを見渡しても唯一無二かもしれない。

世間一般の評価は散々だが、この作品をスロウダイブの傑作に挙げる人も少なくない。因みに、ボーナストラックはエレクトロニカサウンドに重点を置いているため、本編とは音の印象が大きく異なっている。