×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

アーティストレビュー HOME

Information

シューゲイザーは、90年代初頭にマッドチェスターからバトンを受け取るような形で起こった新たなブームであった。そしてそのブームのサウンドを高らかに鳴らし、先導したのがRideである。

彼らの鮮烈過ぎるデビューを機にブームは一気に加熱。その後、雨後の筍のようにシューゲイズバンドがどんどんデビューすることとなった。ただ、当時のブリッドポップの陰に隠れがちだったため、ブームもあっという間に去ってしまい、現在は大きな声でシューゲイザーが語られることが少なくなってしまったのがあまりに残念である(現在は再評価されつつある)。そしてRideは3rd以降サウンドスタイルを変え、ポップな名作をリリースしているが正当な評価はされず96年に解散。

Vo&Gのアンディ・ベルは現在、なぜかOASISのベーシストとして活躍している。

Discography

1990
Smile mini
1990
Nowhere 1st
1991
Today Forever EP
1992
Going Blank Again 2nd
1994
Carnival of Light 3rd
1996
Tarantula 4th
Nowhere
Nowhere
1.Seagull
2.Kaleidoscope
3.In A Different Place
4.Polar Bear
5.Dreams Burn Down
6.Decay
7.Paralysed
8.Vapour Trail
9.Taste
10.Here And Now
11.Nowhere
90年発表
Rideの1stアルバム。大手インディレーベルのクリエイションから大型新人バンドとして自信をもって送り出された彼らは、「Ride EP」(赤ライド)、「Play EP」(黄ライド)を発表し、まだ1stアルバムをリリースしていない時点で早くも注目される。その後、満を持して発表されたこの作品で人気爆発。

耳を劈くフィードバックノイズ、洪水と形容される轟音の嵐、嘆くように歌うヴォーカルに重なる美しいコーラス…。そんなサイケデリックなライドのサウンドは「ドラッグの手を一切借りずに創るエクスタシー」と評された。脳内をノイズが飛び交うような錯覚はまさにエクスタシーであり、ジャケットのような波のうねりを存分に感じさせる。私は後追いでこの作品を聴いたが、印象的だったのがリズム隊。ノイズの轟音のウラでぶんぶんとうねるベースと、柔らかい音で暴れまわるドラムは、見事に心地良さを増幅させている。つまり、このアルバムで聴けるサウンドはすべてが優しく、美しい。青春の蒼さを表現したと言うべきか。耳障りなノイズを奏でているはずなのに…である。

どの楽曲も上記の特徴を踏まえた、シューゲイザーを象徴するサウンドを鳴らしている。この作品で特に人気のあるDはとにかく衝撃的だった。滑らかで優しいメロディをバラード調で聴かせていたかと思えば、突然耳が痛くなるほどの轟音が襲ってくるのが特徴で、Live映像も必見。

このデビュー作をきっかけにライドは全盛期を迎え、シューゲイザーブームは加熱していくこととなる。そしてこの1stが時代を揺るがした名作であるのは言うまでもない。
Today Forever
Today Forever
1.Unfamiliar
2.Sennen
3.Beneath
4.Today
91年発表
RideによるEP。通称"鮫ライド"。1stと2ndの間に出された、4つの佳曲が収録されている作品。初期〜1stの流れを汲んだサウンドであることや、4曲全てがファンに人気があるということから、ライドが好きな方は何としても聴いておきたい一枚。

うねる轟音ギターノイズをはじめ、力強いサウンドをたたき出すベースとドラムがとにかく圧巻。そしてインパクトのあるサウンドの中を彷徨うヴォーカルも顕在。と、このように当然ながらサウンドの本質は前作ゆずりだが、どの楽曲も一度頭に叩き込まれたら忘れることのできないインパクトを孕んでいる。曲調を大雑把に言えば、走り抜けるようなスピード感が印象的な@Bと、たゆたう音の流れに身を任せるようなACに分けられるが、個人的にはリフの良さからBが単純に好き。特にこの曲はスピード感がたまらなく気持ち良く、彼らの名曲と言うにふさわしい。

前作のヒットによりライド及びその周辺のシーンが活気づいたわけだが、この作品によってその流れにより強い力が加わったような気がしてならない。そう感じさせるほどこの作品の4曲にはその力が備わっている。初期のEPにも似たような雰囲気の作品を出していたが、音の良さがまるで違う。本作こそ今までのEPの完成形だろう。
Going Blank Again
Going Blank Again
1.Leave Them All Behind
2.Twisterella
3.Not Fazed
4.Chrome Waves
5.Mouse Trap
6.Time of Her Time
7.Cool Your Boots
8.Making Judy Smile
9.Time Machine
10.Ox4
92年発表
Rideの2ndアルバム。シューゲイザーブームの口火を切った傑作『Nowhere』でブームの中心的存在となった彼らが放った新たな作品。本作ではシューゲイズ色は薄れたが、彼らの非常に幅広い音楽性を感じさせるものとなっている。いささかポップに傾倒したものの、更なる飛躍を果たしたライドの「もう一つの傑作」と言える作品ではないだろうか。

大胆なストリングスの導入やプログレッシヴな曲展開、はたまた王道ジューゲイザーなど、前述通り非常に幅広い音楽性を本作で披露している。そして、前作に比べて音の輪郭が鮮明になった印象で、尚且つ彼らのポップセンスの高さにも驚かされた本作。7分を超えるプログレッシブな@や、極上のポップソングAはライドのファンの間で根強い人気を保っている名曲。個人的には、後半の手数の多い激しいドラムさばきがインパクト大だったFや、アコースティックな単音メロディとシンセの音が耳に残るHが特に印象的だった。

一般的な評価は1stの方が高いが、根強いライドのファンからはこの作品を支持する声も高い。そして、このアルバム以降のライドはブリッドポップの方に本格的に突入するので、轟音シューゲイザーのライドは本作が見納め(聴き納め)となる。