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90年代後期にエイベックスからデビューしたユニット。結成時のメンバーは持田香織、伊藤一朗、五十嵐充の三人。特に全盛期は、五十嵐充によって作り出される過剰なシンセサウンドやビートがサウンドの中核を担っており、それは当時の音楽シーンを象徴していたと言えるし、後のポップスにも少なからず影響を与えたと思うのは大げさでしょうか。

後に五十嵐充は脱退してしまいますが、他のアーティストのプロデュース業でその手腕をいかんなく発揮しており、初期ELTの面影が多くのアーティストから見え隠れしています。

Discography

1997
everlasting 1st
1998
Time to Destination 2nd
2000
eternity 3rd
2001
4 FORCE 4th
2003
Many Pieces 5th
2004
commonplace 6th
2006
Crispy Park 7th
2008
Door 8th
Time to Destination
Time to Destination
1:For the Moment
2:今でも・・・あなたが好きだから
3:Face the change (Album Mix)
4:Old Dreams (Instrumental)
5:モノクローム
6:All along
7:Hometown
8:出逢った頃のように
9:Shapes Of Love
10:True colors
11:Time goes by (Orchestra Version)
98年発表
 Every Little Thingの2ndアルバム。多くのヒット曲(@BGHJ)を含んだ、とても豪華な作品であり、ELTの全盛期を象徴する一枚。ヒット曲を聴くだけでも十分魅力的に感じる作品だが、アルバム曲も耳に馴染みやすいため、ELTの作品の中ではとても聴きやすい部類に入ると思われる。

 シングルBJには多少アレンジが施されているが、アルバム曲が少ないだけにどうしても新鮮味に欠けてしまうのは仕方がないのかもしれない。しかし名曲は改めて聴き直しても、どれもやっぱり良いと思わせてくれるし、このアルバムの良さを後押ししている。やはりポップスはこうでなくてはいけない。そういった名曲の中で新鮮味を感じるのがADIといったアルバム曲群で、どれもヒット曲に引けを取っていない。その中でシリアスな雰囲気を持っているIが個人的に好きで、ELTには珍しい曲調ということで、個人的には特に印象に残っている楽曲。

 シンセの乗ったアップテンポな曲からバラードまで、ポップスの魅力を盛り込んだ名作のひとつに数えられる。派手なアレンジの曲が多いにもかかわらず風通しの良い雰囲気を作り出せているのは、持田香織のヴォーカルの貢献が大きいだろう。まるで、騒がしい雰囲気に入り込めない女性がその気持ちをお淑やかに歌っているかのような。個人的に本作は、友達を集めて遊びに行く時にかけたいな、と思うアルバムだった。