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 ロックテイストが光るダンスミュージックを展開する、イギリスのエレクトロユニット。二人のプロデューサーに、一人の女性ヴォーカリストから成る三人組。2002年の活動開始以来、リミキサーとして、同じ畑で人気のあるポップアーティストから、往年のロックバンドに到るまで幅広く活動。そして2006年、ついに彼らのオリジナル音源である1stアルバムをリリース。2009年には待望の新作が発表された。

Discography

2006
Cicada 1st
2009
Roulette 2nd

Cicada
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1.Edge
2.You Got Me Feeling
3.Things You Say
4.All About You
5.Cicada's
6.Beautiful (Electric Blue)
7.Tricks
8.Cut Right Through
9.Reprise
10.I'm Waiting
11.Can't Be Doing With Love
06年発表
 Cicadaの1stアルバム。02年から活動を続けてきた彼らにとっては、まさしく待望のデビュー作といえるのがコレ。今までのリミキサーとしての活動からも伺わせる通り、緻密に作られたエレクトロサウンドが光る作品である。ダンスミュージック寄りの音楽を作り出すバンドで、テンポ良くリズムを刻むものの、アップテンポの曲は極めて少ない。それどころか女性ヴォーカルの脱力した声がサウンドを冷ややかに彩るため、ダンスフロアをクールダウンさせていくような楽曲が多い。キラーチューンとなり得るAは、彼女が冷たい視線を送りながら歌うサビがとても心地良い名曲で、このバンドに興味を持つきっかけにもなった。

 バックで刻まれるビートはダンスミュージックのそれで、会場がが波打つ情景を浮かび上がらせる。それにしても本作はとにかく淡々としている、という印象で、ひたすらクール。ダンサブルであるにもかかわらず、シンセやギターサウンドなどの音が冷気を帯びたように幻想的で、ネオンサインの如く輝いている。女性ヴォーカルも同様で、メロディを奏でるように優しく歌いあげ、音の美しさに花を添えている。そこから醸し出される雰囲気はまるで、人が退席したフロアがどんどん暗転に向かっているかのようである。そして、そのフロアを照らし出すのが、紛れも無く上記のシンセであったり幻想的なメロディ、そしてヴォーカルなのである。熱を帯びた曲は少なく、薄暗いフロアでブラックライトをかざしているような、独特なダンスミュージックを展開している。

 踊れるようで踊れない、倦怠感をもった美しいダンスミュージックな本作。少々ダンスフロアの喩えが過ぎたが、バンドから鳴らされる音はまるで夜の闇に紛れるかのよう。Daft Punkのネオンサインばりの雰囲気が好きな方や、"ダンスロック"という言葉にアンテナが立った方にはオススメしたい。