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日本のロックシーンを牽引する四人組バンド。インディーズ時代の『崩壊アンプリファー』、1stフルアルバム『君繋ファイブエム』を経て、着実に人気と実力をつけていき、現在に至るまで独自のバンドサウンドを追求し続けている。

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2002
崩壊アンプリファー mini
2003
君繋ファイブエム 1st
2004
ソルファ 2nd
2006
ファンクラブ 3rd
2008
ワールド ワールド ワールド 4th
2008
未だ見ぬ明日に mini
2008
サーフ ブンガク カマクラ 5th
2010
マジックディスク 6th

崩壊アンプリファー
崩壊アンプリファー
1.遥か彼方
2.羅針盤
3.粉雪
4.青の歌
5.サンディ
6.12
02年発表
元々はインディーズ作品だったのだが、のちにメジャーレコードにて再発されたアルバム。
後のアジカンの基盤となる激しいギターロックが思う存分聴けるため、このアルバム無くしてはアジカンは語れない。

荒削りなサウンドながらポップで聴きやすく、アジカン節全開なアルバムとなっている。
君繋ファイブエム
君繋ファイブエム
1.フラッシュバック
2.未来の破片
3.電波塔
4.アンダースタンド
5.夏の日、残像
6.無限グライダー
7.その訳を
8.N.G.S
9.自閉探索
10.E
11.君という花
12.ノーネーム
03年発表
 アジカンの1stアルバム。前作のミニアルバムは、ギターロックの衝動性を詰め込んだ、インパクトのある作品だった。しかも情緒を多く含んだ音使いやアレンジは、彼らの飛躍を大いに予感させた。そんな可能性を胸にリリースされた今作は、ギターロックを力強く繰り広げながら、街中の路地に潜む情緒を巧みに表現。彼らのアイデンティティがここにて確立されたように思う。ザクザク掻き鳴らす豪快なギターに終始圧倒されるも、後には美しいアルペジオの旋律などが心を揺さぶっていく。この作品でアジカンを知った人には十分すぎるほどの魅力を与えることだろう。

 アジカンの代名詞とばかりに歪んだギターサウンドを轟かせる「フラッシュバック」と「未来の破片」で、早くも多くのロックファンをがっちり掴み、そこから彼らは、青くも表現豊かなギターロックを披露していく。中盤に到るまでに、段々とメロディに比重が置かれた楽曲が、夕焼けが現れるように登場していく。最後の「ノーネーム」が、街灯に照らされる夜の路地を想い起こさせる辺り、このアルバムは夕方から夜に向かっていく街並を表現したものなのかもしれない。この作品の世界観は、街並や夕焼けの表情ととにかく良く合うのだ。

 それにしても「未来の破片」のリフの猛進ぶりは、とにかくカッコいい。直球で向かってくる攻撃的なサウンドは、アジカンのギターロックここにあり、と言わんばかりの名曲となっている。他にも跳ねるようなリズムの「自閉探索」や、滑るように疾走する「E」など、あくまでもシンプルに色々な表情を曲に与えている。一方で、静寂を壊さぬようにポロンと鳴るメロディが心地良い「無限グライダー」と「ノーネーム」は、夕焼け感や街角感(?)が特に良く表現されている本作の注目曲。やはり、こういう所に彼らの良さが現れている。しかも、サビや後半で走りだす曲構成もまた、彼らの音楽観にスッと入り込める要素の一つなのだろう。

ゴッチの熱の入ったヴォーカルは曲に力を与え、時に冷たい雰囲気を創り出し、とても魅力的。パワフルなギターサウンドに頭を振るのも良いが、バンドが作り出す情緒溢れる空気と世界観に浸るように聴いてみるのもまた一興。邦楽ギターロックにおいて、とある表現方法の頂を垣間見たような名作だ。
ソルファ
ソルファ
1.振動覚
2.リライト
3.君の街まで
4.マイワールド
5.夜の向こう
6.ラストシーン
7.サイレン
8.Re:Re:
9.24時
10.真夜中と真昼の夢
11.海岸通り
12.ループ&ループ
04年発表
 アジカンの2ndアルバム。「リライト」や「サイレン」など、彼らが飛躍していくきっかけを作ったシングルを含んだ意欲作。四枚のシングルの出来があまりにも良く、いずれもチャートの上位に食い込んでいき、知名度をぐんぐん上げていったのがこの時期。当然本作への期待度も並大抵のものではなく、私も首を長くして待っていた。リリースされた当時は、穏やかなサウンドが目立った本作に賛否両論だったが、表情豊かな個々の楽曲を通して、彼らの表現力の高さを確かめさせることとなった秀作である。

 「リライト」は、前作での「未来の破片」にあたる曲で、「振動覚」とともに作品の勢いをつける、アジカンの核となりうる部分である。そこから以降は、暖かい光に包まれた、穏やかな楽曲が続いていく。前作の情緒を含んだ楽曲とはまた違う空気が流れており、彼らが新たなステップを踏んだことが分かるハズ。このあたりが評価を分けた部分なのか。おそらく「マイワールド」「夜の向こう」が好意的に聴けるかどうかで、作品の賛否は別れると想像する。サウンドに力不足を感じたりと、表面的には丸くなったように見えるが、相変わらずザクザクと掻き鳴らすギターは心地良いし、「ラストシーン」の霧がかった美しい世界感、「ループ&ループ」の極めてポップな楽曲など、アルバム全体に散りばめられた彼らのセンスには、眼を見張るものがある。

 おそらく、前作で注目された後、本作のヒットによって彼らのその人気は決定的なものになった。以降も、サウンドやテーマに試行錯誤を重ねながら、知的に音楽シーンを駆け巡っている。今最も注目すべきロックバンドとなった彼らの、さらなる飛躍はもはや決定的である。